不妊(去勢・避妊)手術
雄で妊娠させないようにする手術(去勢手術)、雌で妊娠できないようにする手術(避妊手術)を言います。その他の期待できる効果として特定の病気の予防・問題行動の抑制がありますが、再建手術はできませんし、病気の予防、問題行動の抑制も100%の効果を上げるものではありせん。飼養環境と将来的展望を十分考慮して実施して下さい。
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手術目的
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望まれない妊娠の防止
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ホルモン関連の生殖器および関連疾患の予防
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ホルモン関連の問題行動の抑制
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手術により期待できる効果
雄の放浪(約90%)、尿マーキング(約60%)、マウンティング(約80%)
行動がある期間続いている場合、学習・習慣化が起きているため消失しない。
早期の不妊手術は学習による問題行動の習慣化を未然に防ぐという意味で有効
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手術時期について
生後6カ月を経過した健康な動物を対象としますが、動物種により多少の差異が生じます。
早期の不妊手術は、学習による問題行動の習慣化を未然に防ぐという意味で有効とされていますが、考慮しなければならない事項もありますのでご相談ください。
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手術方法について
不妊手術方法は、卵巣のみを除去する方法と卵巣と子宮を摘出する方法があり、前者は術創が小さく、後者では大きくなります。当院では、犬で卵巣および子宮摘出術、その他の動物で卵巣摘出術での実施となりますが選択可能です。
去勢手術は、精巣を除去しますが切開部位が異なります。左右の陰嚢を切開する場合と中間を1ヵ所切開する場合、また陰茎基部を切開する場合です。それぞれ動物種により異なります。
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手術後の管理
不妊手術の後、体重の増加が認められます。これらの要因には、手術後の性ホルモンのバランス変化、基礎代謝の低下による給与カロリー過剰があげられます。手術後の体重管理、食事管理につきましてはご相談下さい。
A.Hasimoto,Veterinary
不妊手術に限らず手術には常法はありますが、その時々により、動物または病院により方法は異なります。諸々の事情により予定の方法と異なる場合がありますことを予めご了承ください。